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2007年11月。

埼玉インターの少し前だった。

夜、散歩から帰り、
ワイズのごはんの準備をしていたらワイズが

「きゃひぃ~~~」

と悲鳴をだした。
ワイズは首を下に垂らし、床に鼻先をつけたような状態だった。

首があがらない。あまりにも情けない表情をしたワイズ。
どうしていいものか、パニクる私。

鎮痛剤により、その状態は数日で改善された。
鎮痛剤をやめると、また その症状があらわれた。
しばらく、繰り返し、いつのまにか出なくなった。

数ヵ月後、ワイズの首のことは何かの間違いだと思ってころだった。
また再発。

数ヶ月に1回、数日、その症状がでるようになり、だんだん、その頻度は増していき、
月に一度、週に一度・・・。
昨年夏からは 月に数日、鎮痛剤を使わなくてすむ日があるという状態となった。
そして、右後肢のうごきがおかしくなり始めた。

ドーベルマンの首 といえば .....


手術するのかしないのか。悩んで悩んで悩んでも答えはでなかった。
ワイズがいますぐにでも死んじゃうのではないかと泣き明かした夜もあった。
ワイズが痛みに苦しんで死ぬなんて、耐えられない。


神様 仏様 ご先祖様
ワイズは本当にやさしいいいこです。
こんなにいいこはいません。
いままでに じゅんぶん つらい思いをしてきたじゃないですか。
これからは ワイズを苦しめなくってもいいじゃないですか。
ワイズが快適に幸せに暮らせる時間をください。
私の寿命が何年か短くなってもかまわないので、ワイズに時間をください。



ワイズにとって 一番 苦痛でないのは なんなのか。

ワイズの場合は、幸いにも、鎮痛剤は通常の半分以下の量で効果がある。
手術し、安静にし、時間をかけ、手をかけ、リハビリをして・・・
で、歩けるとは限らない。
ワイズにとって良い方法なのか。
手術をしても、すぐに次の頚椎に異常を発生させ、再発するとの情報もあった。
そうすると、結局は 負担をかけるだけになる。
鎮痛剤を服用すると、少し後肢に気になる動きはあるものの、ギャロップで走り回れる。
日常生活に支障はない。旅行もできる。
いずれ、悪化していくのだろうが、だましだまし 症状と共存していくというのも選択肢の一つである。
薬が効くあいだは、外科的措置は行わないというのが一般的な治療である。

東京にいい病院があるらしい。
名古屋に有名な獣医師がいるらしい。
新しい技術があるあしい。
こんなサプリがいい。あんな薬がいい。

いろいろな情報を集め、さらに悩んだ。

MRIだけでも撮ってみようか・・・。

手術をしないのであれば、全身麻酔を伴うMRIなどの検査は単なる飼い主の自己満足と興味を満たすというだけのものになる。
どの部位に異常があるか知りたかった。でも知ったところで、治りはしない。
私の知りたいという欲求だけでワイズにリスクを伴う検査を受けさせることはできない。

悩みぬいた挙句、イチかバチかの手術はせず、騙し騙し、痛みと駆け引きをしていくことを選んだ。

そう、決めて、2年3ヶ月目。


ある人との出会い、大きな決断をした。

               (つづく)

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今年に入ってから、ワイズの首痛や後肢の麻痺は、明らかにすすんできていた。
立ち上がろうとして、脚に力が入らず、しりもちをつき、その衝撃で悲鳴をあげた。
そのまま、本当に立ち上がれなくなった日もあった。

連続して服用する鎮痛剤。
胃からの出血があったらと、日々 怯えていた。

頚部の手術といえば、減圧か固定か・・・。
簡単?な減圧の手術といえども、大手術。
頸部における減圧手術には大きく分けて2つの方法があるらしい。
・背側から切開し首の後側の筋肉を避けて椎骨に至る背側椎弓切除手術
・気管、食道、神経血管束を脇に寄せて脊椎に至る腹側到達法
腹側切開の場合には、複数の連続した椎間板ヘルニアだと、安全に手術を行うことができないという話もきく。
背側切開で椎骨の安定性を保持しながら複数の椎間板のスペースを確保できるらしいが、脊髄を傷つけることなくこれを安全に取り除くことは難しいらしい。
いろいろ、勉強して、結局 あきらめてた。

だましだましいこうと。


2010年2月。
訓練所であるワイマの飼い主さんと話をする機会があった。
この方のワイマも施設出身犬。
人間不信の状態から関係を築き、飼い主さんを指導手として訓練競技会で優秀な成績を収めるまでに育てられていて、かねてから、お話してみたいと思っていた方だった。

その方のワイマは後肢の歩様がおかしくなり、ヘルニアと診断された。
そして、低侵襲治療とよばれる、ファイバーによるレーザー治療である。
Percutaneous Laser Disk Decompression(経皮的レーザー椎間板徐圧術)
頚椎の手術は通常上記の外科手術だが、このPLDDと呼ばれる手法は、数ミリの傷しかつかない。手術というより治療という感覚なのかもしれない。
手術当日から歩けるらしい。

実際にその手術で改善し、訓練競技会に復帰したそのコを目の当たりにして、手術はしない。手術しないなら、MRIもしないと固く決めていた私の決心は揺らいだ。

ワイズの体力があるうちに なんとかしてやりたい。
2年経ってもこの程度の悪化。
なんの根拠もなく、私の直感だが、
深刻なウォブラーでない可能性が高い。
そう感じていた。

かかりつけの獣医さんに相談したら、基本、投薬で効果があるなら保存を勧めるが、低襲ならワイズへの負担も少ないので、いいのではないか。ただ、ワイズのケースに効果のある症状なのかどうかMRIをとらないとわからないだろう。
ただ、やるなら、早いほうがいい。

とのアドバイスをいただいた。

3月下旬、ワイズはMRIを備えた病院へ出向き、PLDDを実際に行う獣医さんもその病院に出張してきてくれ、MRIの撮影を行った。


飼い主の直感って捨てたもんじゃなかった。


MRIでは、頚椎6-7間にヘルニア、5-6間にも小さなヘルニアが認められた。
深刻なウォブラーのようなものはMRIからは認められない。
ただし、MRIだけで、ウォブラーを診断できるものではないことの説明もあった。
ワイズの頚椎ヘルニアは、PLDDが効果を及ぼすタイプのようだ。
写真をみながら、効果やリスクやら いろいろなお話をしてくださり、
PLDDというものをどうするか、飼い主の意向を尋ねられたが、迷いはない。
獣医師のK先生の意見ができないというものでないかぎり、やる って決めていた。

ワイズの場合は一刻を争って手術を行うような症状ではなかったので、
私の仕事の都合を考え、GW直前にお願いした。
その日なら、術後しばらくは そばについていてやれる。

4月28日。

朝9時にK先生の病院にワイズを連れて行くことになっていた。
ウチから60km弱。近くはないが遠くもない。

早めに家をでた。高速にのったときには渋滞はほとんどなく、余裕をもって早く着けると安心したが・・・

しばらくして、K動物病院の2つ手前のインター近くで大小5台の事故が発生しているとのラジオから情報がながれた。
そして、情報どおり、渋滞がはじまった。うんと手前なのに。
ナビが一般道に下りるよう話し始めた。
走行車線はついに車がとまった状態となった。幸運にも私の車が止まったのはずいぶん手前だが、インター出口付近だった。
降りるなら今しかない。並ぶか降りるか?完全にとまったような状態に並ぶ選択はなかった。
高速を降りるには降りたが、国道は案の定、渋滞。
国道を横切り、けものみちのような畑の隙間を走ってみた。なんどか、すれ違えず、畑に落ちそうになりながら、勘を頼りにすすんだ。
途中、病院に遅れるかもしれないと連絡をいれ、ひたすら、田畑の間やら工場の裏やら路地のような細い道ばかり走った。

「ついてない」

と思ってしまえば、ワイズにまで 不運が舞い込むのではないかと、いらだつような気持ちになってきた。
あと少しというところで、ラジオの電波が悪くなり ブチブチいうので、さらにイライラし、
どこでもいいと違うチャンネルのボタンを押した。

その瞬間

♪ 心配ないからね。君の想いが誰かにとどく♪

懐かしい歌が流れてきた。
あまりのタイミングに 

「心配ないよね。大丈夫やんね」

 てうれしくなった。
いままで、たいして好きでもない歌だったのに、急に 心のなかに入ってきた。

うん。心配ない。大丈夫。

9時15分 到着。

K病院 屋外待合にて

2010042809210001.jpg




病院到着後、 
説明をきいて、ワイズを預けた。

午後 迎えにいくまで、家にいったん帰るには渋滞を考えると帰るほどの時間もない。
とりあえず、病院近くのサティにいき、途中、おかきやさんの無料カフェ(といっても結局たくさんおかきを買う)へも行ってみた。
なにをしても、楽しむ余裕はない。
おかきやさんで、手の入れられた美しい庭をみながら、ぼんやりしていた。

2010042811530000.jpg


午後0時30分ごろ、K先生より、手術は無事に終了した。問題ないとの電話をいただいた。
ほっとした。
お迎えは麻酔が覚める2時間後ということになった。

午後2時30分に病院にいき、K先生より、たくさんの画像をみせてもらい、どのような措置をしたのか説明をうけた。
また、造影剤をいれた検査によって、腰椎は異常がないこと、胸椎の椎間板が狭くなっている箇所があること、頚椎に1箇所、軽度のウォブラーがあることがわかった。ただ、これらは現在、なんらかの症状をもたらしているとは考えにくく、この程度で固定する必要もないことの説明があった。
PLDDはうまくいったので、ワイズの症状は改善されるだろうとのことだった。
あとは回復をまつだけだ。

まだ 麻酔が残っているのかワイズは千鳥足。ワイズの胴輪をもちながら、なんとか、かんとか車に乗せた。いつもはきーちゃんが使っている出入りしやすいソフトケージにいれた。

K先生より、数日後から首に痛みや違和感をワイズが感じるかもしれないこと、バリケンやサークルの生活ではなく、普通の生活をしてもかまわないが、1ヶ月程度は散歩は徒歩で15分以内にすること、ソファの乗り降りなどはさせてはいけないなど注意事項をひととおりお聞きし、なにか聞きたいことは?との質問に

「今晩もワイズと一緒に寝てもいいですか?
いつもひとつの布団で寝てるんで・・・」

ときいた。聞いてから、ちょっとばかげた質問だったかと恥ずかしくなったが、

K先生はニッコリ微笑み、

「一緒に寝てるんですか??いいですよ。いつもどおりに生活してください」

と許可してくれた。

家に着き、ワイズを車から降ろそうとしたら、ワイズはケージからでられない。
病院を出発するとき以上に脚にちからが入らないような状態だった。

バリケンにしておけば、箱ごと持ち上げ、家に入れたが、ソフトケージだと、底が心配だ。
2人いれば、それなりにおろせるだろうが、一人ではむずかしい。

以前、ワイズが立てなくなったときに買った「ハニカム胴輪」があったことを思い出し、
ケージの中で着用させ、車に歩み板をかけた。

ワイズが調子が悪いときの車の乗り降りは「板」をスロープ代わりに使っていた。
7歳くらいから使い始めたが、3歳ころ、遊びながらもアジリティを練習したので、板の上を歩くことは全く抵抗を示さなかった。7歳になって役に立った。
7歳ではじめて板の上を歩けと言っても無理だっただろう。
若いときに学ばせたことが、意外と役に立つ。

なんとか 家にいれ、ワイズのベッドに寝かした。
朝から食べてない。飲んでない。
大好物のヤクルトを口元に持っていったが、「いらない」と横を向いた。

2010042817120001.jpg


まだ、麻酔からさめきってないのか? ちょっと 心配だったが、眠らせることにした。

午後7時すぎ、きーちゃんが学校から帰ってきた。
軽くきーちゃんと散歩して、家に戻り、ワイズも食べれるかな?と不安を抱きながら、ウフードを準備して部屋に入ると、

きーちゃんの食欲いっぱいのアピールに刺激されたのか、ごはんを食べる台の前でワイズが立っていた。
ワイズは私を見ると、そこに お座りをした。

「ワイズ ひとりで歩いたん?」

ワイズ 私の心配を吹き飛ばすように 晩御飯を勢いよく 平らげた。

寝る前にハニカム胴輪の世話になりながら、排泄をすませ、「一緒に」寝た。


ワイズのことを心配して、たくさんのお見舞い&激励コメントをいただきました。
ありがとうございます。
おひとりおひとり、お返事をだしたいとおもいつつ、この場でご報告&お礼をお伝えさせていただきます。
申し訳ありません。
いつも応援してくださる方にくわえ、YさんEちゃん、はじめてのメッセージありがとうございます。
Y生様、ワイズのために神社におまいりまでしてくださり、ありがとうございます。

誰からも愛されなかった犬だったのに、こんなにたくさんの方に心配いただいてワイズは幸せもんです。
本当にありがとうございます。

ワイズにそう伝えました。

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〔手術 翌日〕

朝、いつもの時間に ワイズは私を起こした。

「おしっこいく?」

ワイズにハニカム胴輪をつけようとしたら、ワイズは拒否し、普通のハーネスをみながら「ハウ ハウ」と。
普通のがいいよって意思表示。

普通のハーネスで公園に出かけた。
雨の日にいくお手軽コースを歩いた。力強くひっぱったりすることはないが、しっかり自分の足で歩いていた。
若干ふらつくが、片足をあげておしっこもしている。
昨日、手術をしたなど思えない。

1日、ワイズとゴロゴロして過ごし、夕方 また、公園にいった。
ワイズはしっかり歩いただけでなく、右足を軸に左足をあげておしっこをした。
ささいなことだが、
ワイズは右後肢にしびれがあるのか力がはいらないのか、長いこと、ワイズは左足だけを軸にして脚をあげていた。
右を軸にすると、腰がくだけるような状態だった。

超 久しぶりに 右足を軸にした。

もう、しびれがなくなったってこと?
手術 翌日なのに?

ただただ、感動。

ごはんのとき、ワイズは、うれしそうにクルクル早く軽やかに回ってから座った。
バランスを崩すこともなかった。

順調すぎるほどに 回復してきている。

手術のあと・・・ワイズは首の横と腰を大きくそられている。
剃られたあとには、素人の見る限り 何も傷はない。
もちろんワイズが傷を気にすることもない。

ワイズの手術痕jpg


ワイズよかったね。
毛はすぐ 生える。

爆弾とさよならしたんだね。


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